ルイボスティーは、南アフリカ原産のルイボス(Aspalathus lineari)を乾燥させたハーブティーです。近年、セレブリティーの間でアンチエイジング効果があるとして愛飲されたことをきっかけに、世界中に広まりました。
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実は、ルイボスティーにはデトックス効果もあることから、便秘にも効果的だという噂があります。この記事では、便秘になりやすい人や便秘を放置するリスクについて詳しくご説明します。また後半では、ルイボスティーを飲んで便秘を治す方法や、ルイボスティー以外の方法で治す方法をご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
目次
そもそもなぜ人は便秘になるのか?
便秘とは、大便中の水分量が減って硬くなる状態を指します。あるいは、便の通り道である腸管が狭くなってしまい排便が難しくなる状態を言います。便秘の原因は様々で、人によって異なります。以下では、便秘の原因を解説していきます。
参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット 便秘と食事
原因1.生活リズムの乱れ
夜更かしや朝寝坊、夜勤といった不規則な生活は、便秘を引き起こします。睡眠時間や就寝・起床時刻が乱れると、「体内時計(サーカディアン・リズム)」が崩れてしまいます。体内時計は、生体の恒常性(ホメオスタシス)を維持するために必要な機能であり、排便のリズムにも関連があります。
参考1:睡眠と生体リズム
参考2:女子短大生の排便状況と生活週間
原因2.「食物繊維」「水分」「脂質」の摂取不足
排便に必要な栄養素が不足すると、便秘になりやすい体になってしまいます。
例えば、食物繊維は、便の嵩(かさ)を増やす働きがあります。また、水分を十分に摂ると、便が柔かくなり排便が楽になります。脂質に含まれる脂肪酸は、大腸を刺激する効果があります1。そのため、食物繊維・水分・脂質を適切に摂取しなければ、便秘になってしまいます。
原因3.ビタミン欠乏症
ビタミン欠乏症とは、ビタミンを含む食品の摂取不足、吸収障害、および必要量の増加などで起こる症状を指します。中でも、ビタミンB1が不足すると、便秘や食欲不振などの胃腸障害がみられます。また、ビタミンEは、末梢の血流を促進し腸の血行を良くする作用があるため、不足してしまうと便秘になります。
参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット ビタミン欠乏症
原因4.便意を我慢する
忙しさを理由に便意を我慢すると、排便のリズムが乱れてしまい便秘の原因となります。特に、女性は、外出先で排便することを恥ずかしいと感じて我慢してしまう方が多いです。何度も便意を無視すると、直腸の感覚が鈍くなり便意を催さなくなってしまいます。
参考1:National Cancer Institute Gastrointestinal Complications (PDQ®)–Health Professional Version
参考2:生活習慣と排便異常
原因5.下剤の乱用
下剤とは、排便を促すために用いる薬剤です。(便秘薬という名前で市販されていることが多いです。)便秘になると、下剤を安易に使用する方が多いですが、下剤を繰り返し使用すると、自然に便意を感じなくなってしまいます。
原因6.過労やストレス
過労やストレスは、自律神経の働きを乱して腸の動きを悪くします。
過労は「肉体的な疲労」を指し、ストレスは「職場や家庭における不安や緊張、恐怖」など心理的なものを指します。どちらも、蓄積すると解消に時間がかかるため、便秘が長期化する恐れがあります。
参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット ストレス
原因7.職業柄(仕事柄)
仕事柄、なかなか自分のタイミングでトイレに行けない人も便秘になりやすいです。例えば、工事現場や工場など、一度作業を始めると休憩まで席を立ちづらい仕事に就いている方は、職業性の便秘になりやすい可能性があります。排便のリズムが狂うと、便意を感じづらくなり便秘を引き起こします。
原因8.運動不足
日頃から運動をしないと、筋力が低下して便秘になります。運動不足により大腸の筋力が落ちると、便を肛門へと押し出す力が弱まってしまいます。仮に、排便できたとしても、全て出し切れないこともあります。
原因9.他の病気の副作用
便秘は、他の病気の副作用や後遺症である可能性もあります。たとえば、下痢と便秘を繰り返す、血便が出るといった場合は「大腸がん」の恐れもゼロではありません。また、脳梗塞の後遺症によって排泄がスムーズにできないこともあります。便秘が長く続く場合は、一度医療機関を受診してください。
原因10.器質性
器質性の便秘とは、腸そのものが病変していることが原因です。腸が炎症を起こして腸管が狭くなっている、先天的に腸の太さや長さに異常があるというパターンが多いです。
便秘を放って置くとどうなるのか?
ここまで、便秘の原因を紹介しました。次は、便秘を放置するとどのようなリスクがあるのか説明します。
リスク1.肌荒れ
便秘になると、自律神経の働きが鈍り、血行が悪くなります。その結果、皮膚の血行も阻害され、肌のツヤが失われくすみがちになります。
また、便を長時間腸に置いておくと、発酵や腐敗が進行します。便が腐敗した結果、腸内フローラが乱れて悪玉菌が増加し、有害な物質が産生されます。この物質が血流に溶け出すことによって、ニキビが発症します。
リスク2.食欲不振
大量の便が腸に溜まると、お腹が張ったような感覚をもたらします。また、長期化便を排出しないでいると、便が腐敗しガスを発生させます。
このような腹部の膨満感(ぼうまんかん)やガスによる胸の圧迫によって、食欲が失われることがあります。
リスク3.痔
十分に水分を摂らないことが原因で便秘になった場合、コロコロとした硬い便になります。便が硬いと排便する際に肛門を傷つけてしまい、痔になる恐れがあります。また、いぼ痔はいきむ回数が増えることで悪化するため、便秘による悪循環が生じます。
参考:日本臨床内科医会 便秘
リスク4.脱肛、直腸粘膜脱(ちょくちょうねんまくだつ)
排便時にいきむことで、いぼ痔の血管は膨れ、いぼ痔が肛門の外に出てしまいます。これを脱肛と呼び、繰り返すにつれて直腸粘膜も一緒に肛門外へ露出してしまいます (直腸粘膜脱)。脱肛や直腸粘膜脱になってしまうと、自分で治すことは難しいです。
リスク5.腸閉塞
便を腸に溜め過ぎると、腸閉塞を引き起こします。一度閉塞してしまうと、自然に排便することは不可能となり、指や専用の器具で排出(摘便)する必要があります。重度の腸閉塞では、入院手術を行う場合もあります。
参考:ココナッツ酵素研究会
リスク6.免疫力の低下
腸は免疫器官であり、ウイルスや細菌の排出を担っています。便秘を放置すると、腸のバリア機能がうまく働かなくなり、体調を崩しやすくなります。また、生活習慣病やがんなど大きな病気の原因にもなります。
ルイボスティーを飲んで便秘を治す方法
便秘を放置しておくと悪いことばかりだ、ということがお分かりいただけたかと思います。次は、本題の「ルイボスティーを飲んで便秘を治す方法」について解説します。
一日どれくらい飲めば良いのか?
ルイボスティーはノンカフェイン飲料なので、たくさん飲んでもトイレが近くなる心配がありません。しかし、1日の水分摂取量として1.2Lが推奨されているため、この数字を大幅に超えて摂取するのは望ましくありません。他の飲料との兼ね合いもあるので、ご自身でコントロールしてルイボスティーを取り入れてください。
飲み始めてからどれくらいで効果が出るのか?
ルイボスティーには、新陳代謝を促進し腸内環境を改善する効果があります。また、血流をよくすることで、腸の血行がよくなり排便が促進されます。このような排便を促進する作用は、とても穏やかなものです。即効性があるわけではないため、まずは1週間飲み続けることをおすすめします。
軽い便秘の方なら、2~3日で効果を実感する場合もあります。ルイボスティーを飲んで体調が悪くなったり、味が苦手だったりした場合は、すぐに飲用を中止してください。
ルイボスティーで便秘を治す上で注意点はなにか?
ルイボスティーには、マグネシウムや鉄など多くのミネラルが含まれています。そのため、過剰に摂取すると下痢の恐れがあります。便秘と下痢を繰り返す症状に悩んでいる方にとって、ルイボスティーで便秘を治すのは適切でない可能性があります。
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参考:You Might Be Eating WAY Too Much Fiber
また、アイスティーとしてルイボスティーを摂取する場合、飲み過ぎるとお腹を冷やす恐れがあります。そのため、ホットティーでの飲用をおすすめしますが、どうしても冷たくして飲みたい場合、腹巻きをする、温かい食べ物・飲み物とセットで摂取するようにしてください。
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ルイボスティーを飲まずに便秘を治す方法
ルイボスティーを飲む以外にも、便秘を解消する方法はあります。ルイボスティーで効果を得られなかった方、併用したい方は、以下の方法を参考にしてください。
1. 食物繊維を含む食品を摂取する
食物繊維には、便量を増やし、排便リズムを回復させる働きがあります。食物繊維は、緑黄色野菜・さつまいも・切干大根などに多く含まれています。
ただし、食物繊維を摂りすぎてしまうと、食物繊維が腸で水分を吸収して膨張し消化を滞らせてしまうため、便秘をさらに悪化させる恐れがあるので注意しましょう。食物繊維の摂取量は、1日21g~25g程度に留めるようにしてください。
2.冷たい飲み物を飲む
冷たい飲み物を飲むと、胃や大腸の反射が促されます。水分は、便を軟らかくしてくれて、排便を容易にする作用があります。起床後に(冷たい飲み物を)摂取すると排便リズムが整うため、ぜひ試してみてください。お腹が弱い人は、常温の水でも構いません。
3. 食事量を増やす
若い女性や高齢者は、食事量が少なすぎて便の材料が足りなくなっていることがあります。活動量の少ない成人女性は1,400~2,000kcal/日、成人男性は2,200±200kcal/日ぐらいが摂取カロリーの目安です。一度、自分の食事量を見直し、適切な量を摂取してください。
4. いも・くり・なんきんを摂取する
いも・くり・かぼちゃなどは、腸管内で醗酵しガスを発生させやすい性質をもちます。そのため、軽度の便秘の場合、便の排出を促進する働きがあります。
5. 香辛料やアルコールを摂取する
適度な香辛料やアルコールは、腸を刺激して排便を促します。過度の摂取は、下痢などの原因となり逆効果ですので気をつけてください。また、冷たいアルコール飲料は、お腹を冷やしてしまうので、温かい食べ物と一緒に摂取してください。ストレスや疲労が原因の便秘の場合、香辛料やアルコールの刺激が便秘を促進する可能性があります。自分の便秘の原因を見極めて、摂取するかどうかを判断してください。
参考1:ストッパ 下痢止め
参考2:ビオフェルミン製薬 下痢に悩むあなたへ
6. 排便時間を固定する
排便の時間が乱れると、大腸の反射に対する感覚が鈍くなり、便の排出が難しくなります。朝起きてすぐや、夜寝る前など、自分の生活リズムに合った時間にトイレへ行くよう努めてください。もし、排便できなくともリズムを作ることが大切なので、習慣づけるようにしましょう。
7. ツボを押す
ツボの中には、便秘の解消に効果的なものもあります。手首にある「間使」のツボは、ゆっくり押しもむことで、腸の動きが活発にする効果が期待できます。「間使」は、腕の内側の左右中央、手首から指4本分離れたところに位置します。親指を「間使」にあて、残りの指で腕を支えながら、2~3分ほどゆっくり押して揉みこんでください。左右両方に行うとより効果が得られます。
8. 体操をする
1日の中で最も便意が起きやすいのは、朝です。朝起きて布団の中で、体操を行うと腸の動きが活発になります。
例えば、「バタ足体操」は、水泳のばた足のように、手を顔の下に置いた状態でうつぶせになり、ひざを伸ばしたままと大きく上下させてください。(10回程度が目安)続いて、バタ足と同じ体勢で、左右交互にひざを曲げ、かかとで軽くお尻をたたいてください。この「お尻たたき体操」は、20回行ってください。
他にも、腹筋に力を入れる体勢をとると、腸が刺激され便意を催しやすくなります。
9. マッサージを行う
便秘の解消には、お腹を直接触るマッサージも効果的です。お腹の上に両手を重ね、時計回りに円を描いてください。やさしくなでるように10~20回繰り返すのがおすすめです。
他にも、左下腹部の腰骨内側を軽く押すのも効果的です。ここは、便がたまりやすい「S状結腸」と呼ばれる部位なので、刺激すると腸の働きが促進されます。
10. 体を温める
温かいお湯に浸したタオルを絞り、身体に当てることで排便を促せます。タオルを70°C程度の湯で絞り、腰にあてます。10分程度で体が温まるため、タオルを外します。タオルは、濡らしたタオルを電子レンジでチンした「蒸しタオル」や、市販の温熱シートでも代用できます。火傷には注意してください。
11. トイレを綺麗に保つ
トイレが汚いと、排便が億劫になり、便秘が悪化してしまいます。自宅のトイレは、常に綺麗な状態にしておきましょう。また、職場や駅のトイレなど、自分が過ごしやすい環境を日頃から見つけておくと、出先でもスムーズに排便できます。
12. 漢方を活用する
漢方を配合した便秘薬で、排便を促す方法もあります。よく使用される漢方薬は、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)です。体力がある人に向いている薬です。体力があまりない若い女性や高齢者には、桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)が用いられます。他にも、潤いを与える麻子仁丸(ましにんがん)・潤腸湯(じゅんちょうとう)なども効果的です。
自分の便秘に応じた漢方薬が欲しい方は、専門医に相談してください。または、市販されている漢方薬の中から、自分の状態にあっている薬を選択してください。漢方は即効性が期待できる方法ではないので、しばらく様子を見ながら気長に続けることをおすすめします。
参考:ツムラ 便秘